1.Epstein-Barr virus感染症に合併した冠動脈病変の臨床的検討 −川崎病との異同−
| 広島大学医学部小児科 |
小西 央郎 |
【背景】Epstein-Barr virus(EBV)感染症の大半は単核球症を呈し予後良好であるが、稀に慢性活動性EBV感染症 (CAEBA)や、血球貪食症候群(HPS)など重篤な症状を呈する。こうした例は時に川崎病に類似した冠動脈病変を合併する。 【方法】EBV感染症冠動脈病変合併例を対象として、臨床像、心エコー所見、川崎病冠動脈病変との相違点を検討。 【結果】 【考察】EBV感染症は冠動脈拡張を呈し、川崎病のような紡錘状の瘤あるいは拡張を呈する症例は見られなかった。 |
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2.急性期に冠動脈内に血栓が残存した1症例の1年後の冠動脈造影所見
| 近畿大学医学部心臓小児科 |
福田 毅,篠原 徹,三宅 俊治 |
| 我々は第20回本研究会で、3枝に巨大冠動脈瘤を認め、左冠動脈瘤内の血栓に対して、経皮的冠動脈内血栓溶解術(PTCR)を3回施行したにもかかわらず、瘤内血栓が残存した1例を報告した。その後、フルルビプロフェン、トラジピル、塩酸チクロピジン、ワルファリンカリウム(トロンボテスト値が20〜30%となるようにコントロール)の投薬のもとに外来で追跡していた。心エコー上、左冠動脈瘤内の血栓は持続するものの、心筋梗塞を疑う症状や心電図所見は認めなかった。3回目のPTCRの1年2カ月後にあたる今回、再造影を施行した。左右の冠動脈瘤はほぼ同じ形態で残存し、segmental 1,6それぞれ25%狭窄を認めたが閉塞所見は認めなかった。血栓残存した川崎病感患児の追跡造影 の報告は少ないと考え報告する。 |
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3.冠動脈瘤評価において、断層心エコー(2DE)と冠動脈造影(CAG)との間に 著しい差異を認めた1男児例
| 京都府立医科大学小児疾患研究施設内科部門 |
川北あゆみ,小澤誠一郎, 坂田 耕一,浜岡 建城 |
冠動脈瘤の経時的評価に2DEは不可欠であり、CAGを補完するものとして位置づけられている。しかし、今回私たちは2DEとCAGの間で冠動脈瘤の評価に大きな差異を認めた症例を経験したので報告する。 【症例】 1歳 男児、第6病日に2DE上、AHA seg#2に巨大瘤(径10.5mm)を認めていた。その後退縮傾向を示し、発症3ヶ月時には7.6mmとなった。しかし、同時期の大動脈造影では壁不整を伴う中冠動脈瘤(3.9mm)として描出された。さらに6ヶ月時の2DEでは5.3mmの瘤及び瘤内線状影を認めたのに対し、CAGでは同部に狭窄性病変(0.9mm、30%)が認められた。 【考察】2DEで描出された瘤は血管の外膜層を、瘤内線状影は内膜肥厚を反映しているものと考えられた。昨今の高分解能心エコーにおいても回復期早期の内膜肥厚を明瞭に描出するのは困難であり、CAGとの間に形態的な差異を生じたものと思われた。巨大瘤の退縮過程で生じる内膜肥厚を2DEでいかに描出するかが今後の課題である。 |
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4.川崎病遠隔期に冠動脈瘤を新たに生じた1例
| 西神戸医療センター小児科 |
深谷 隆,馬場 國藏
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| 神戸市立中央市民病院小児科 |
冨田 安彦 |
| 川崎病遠隔期に,従来の報告とはやや異なる冠動脈瘤の新生を認めた1例を経験したので報告する.症例は女性.生後7ヶ月時に川崎病に罹患し,1歳0ヶ月時にはじめて冠動脈瘤を指摘された.1歳8ヶ月時に他の施設で冠動脈造影を受け,左右両冠動脈起始部の動脈瘤と診断されていた.6歳3ヶ月時の造影では右冠動脈起始部に中瘤があり,左主幹部の中瘤とセグメント7の軽度の拡大がみられた.13歳8ヶ月時の造影では,セグメント6の軽度の狭窄が見られたが,セグメント7の拡大は明らかではなかった.16歳8ヶ月時の造影ではセグメント6から分枝する細い冠動脈の分枝部に小さい動脈瘤が出現し,19歳0ヶ月時の冠動脈造影では,この新生瘤はやや増大していた.セグメント7の近位部にも冠動脈瘤を生じていたが,この冠動脈瘤はセグメント6の狭窄によって生じたと考えられた.冠動脈瘤新生について若干の検討を加えて報告する. |
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