川崎病のグロブリン治療の検討
| 名古屋第二赤十字病院小児科 岩佐充二 福田 革 横地真樹 佐野洋史 安藤恒三郎 |
ハイ・リスク児にグロブリン(GG)2g/kg1回投与を始めた94年6月から2002年6月の間に8病日以内に入院し、入院時に冠動脈障害(CAL)を認めなかった定型例265例を対象とした。ステロイドは使用しなかった。結果:ハイ・リスク女児でGG治療をおこなった60例にCAL無し。94年6月から99年6月までのハイ・リスク男児でベニロン使用例は31例(CAL8
例)、ポリエチレングリコール処理(PEG GG)使用例は31例(CAL1例)で有意にPEG GG使用例にCALが少なかった(p=0.026)。ベニロンを使用しなかった99年7月以降のハイ・リスクGG男児のCALは2/44例であった。残りの4例のCALは4.0mm以下の拡張であった。全体でみるとベニロン使用例は8/49例、PEG
GG使用例は5/166例、GG使用しなかった例は2/50 例にCALを認めた。冠動脈内径の最大径が4mm以上の例は各々4例、1例、0例であった。GG
製剤間による治療効果の差については議論がある。全症例を対象とした場合、CAL発生率 は数%であり、コントロール研究の判定の際は多数例が必要である。
キーワード:急性期治療、グロブリン、冠動脈障害 |
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CRPから見たγグロブリン(γ-gl)連日法増量変法
(0.3〜0.5g/kg/日で治療開始、効果ない場合増量)の治療成績
社会保険小倉記念病院小児科 岸田憲二 山崎恭一 由良和夫
北九州アレルギークリニック 岡部貴裕 |
保険収載されている川崎病急性期γ-gl療法は200〜400mg/kgA日法だが1g・2g法に比し効果が劣る。我々は連日法の治療効果を上げるため、300〜500mg/kgで治療開始、効果ない場合のみ1g/kgに増量追加する『連日法増量変法』で治療した。対象は平成5年からの6年間に本法で急性期治療が行われた98例。内12例が0.3〜0.5gで効果なく増量に追い込まれ(増量群)、冠動脈中等瘤・拡大を各1例、一過性を2例に認めた。入院時・最高CRPは増量群(12.7±5.9、16.6±7.1)が非増量群(6.5±4.3、6.7±4.5)より有意に高値であった。γ-gl開始時CRP≧10mg/dl3例中9例(39%)が増量され、10未満75例中増量されたのは3例(4%)であった。本法は重症川崎病をよく検出効果的に治療し、巨大瘤なく後遺症を1〜2%に抑えられるが、増量の時機等多少の経験を要する。
キーワード:川崎病、γグロブリン連日法増量変法、CRP |
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血清IgG上昇率からみた川崎病急性期経過について
| 東邦大学第二小児科 二瓶浩一 四宮範明 池田周子 細野稔彦 青木継稔 |
第5病日にグロブリン(IVGG)1g/kg1回投与を行った川崎病患児のその後の経過について血清IgG上昇率(IRG)の観点から検討した。対象は前記治療の行われた川崎病患児50例。全例アスピリン経口投与が行われた。我々の治療プロトコールは、第9病日以内は解熱するまでIVGGを繰り返し行い、第10病日以降はウリナスタチンを投与しつつステロイドパルス療法を志向する方式である。IRG70%以上を軽症群(44例)、未満を重症群(6例)として比較した。原田スコアに代表される一般検査指標において両群間で有意差を認めなかった。その後の治療経過はIVGG追加投与が軽症群18例、重症群5例であった。ウリナスタチン投与は軽症群2例、重症群3例、ステロイドパルス療法は軽症群0、重症群2例であった(ともにp<0.005)。冠動脈病変は両群1例ずつであったが、軽症群の1例は入院時から認められていた症例であった。以上の結果からIRG算出は川崎病急性期の治療管理の上で有効であった。
キーワード:川崎病、免疫グロブリン、IgG |
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急性期川崎病で上昇した酸化ストレスマーカーはIVGGにより低下する
| 東邦大学第一小児科 高月晋一 佐地 勉 伊藤由佳 羽賀洋一 野々田真 小澤安文 |
川崎病(KD)における生体の酸化的障害を検討する目的で、内皮細胞で産生されるアラキドン酸の過酸化物質であり、脂質過酸化の特異的かつ高感度の指標である尿中8-isoprostane
(8-iso)を検討した。
【対象/方法】 急性期KD典型例20例と健常児11例である。測定はEIAで、IVGG治療前、後1-7日で比較検討した。
【結果】 治療前 1169 +/- 343 (pg/mg Cr)は対照健常児 573 +/- 298に比し、(p=0.01)上昇していた。治療7日後は、854
+/- 312 (pg/mg Cr)と有意に低下したが(p=0.003)、健常児に比しまだ上昇していた。治療法別では1-2g/kg単回が400mg/kg分割投与よりも低下率が大きかった。一部の症例では7日以後に再上昇する症例があった。
【結語】 KD急性期には活性酸素やフリーラジカル等による酸化ストレスが亢進し、またIVGG治療により改善する。
キーワード:酸化ストレス、川崎病、γグロブリン |
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