川崎病患児におけるALT(GPT)値の検討:第16回全国調査より
久留米大学小児科 牟田 広実 石井 正浩 赤木 禎治 松石 豊次郎
自治医科大学公衆衛生学 中村 好一
埼玉県立大学 柳川 洋 |
【目的】川崎病患児におけるALT(GPT)値の分布および心後遺症との関係を調査すること。
【方法】第16回全国調査で報告された患児のうち、ALT値の記載があった14,715例を解析した。
【結果】ALT値の範囲は1-2,701(87.7±146.0)であった。男が84.0±142.9、女が92.7±150.0で女の方が高かった。年齢別では6ヶ月未満で有意に正常範囲(50以下)が多かった。ALT高値は3-4病日をピークとしており、8病日を越えると有意に正常範囲が多かった。心後遺症について、初診が7病日以内の14,043例を対象にしたところ、後遺症を残した群(117.9±157.4)では、残さなかった群(88.3±147.5)に比べ有意にALT値が高かった。
【結語】ALT高値は3-4病日がピークで、8病日を越えると正常なものが多かった。また、心後遺症を残した群では有意にALT値が高かった。
キーワード:全国調査、臨床検査値、冠動脈瘤 |
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川崎病患児におけるNa値の検討:第16回全国調査より
久留米大学小児科 牟田 広実 石井 正浩 赤木 禎治 松石 豊次郎
自治医科大学公衆衛生学 中村好一
埼玉県立大学 柳川 洋 |
【目的】川崎病患児におけるNa値の分布および心後遺症との関係を調査すること。
【方法】第16回全国調査で報告された患児のうち、Na値の記載があった13,569例を解析した。
【結果】Na値の範囲は119-153(135.0±3.2)であった。年齢による差はみられなかった。定型例で不定型例、容疑例と比較し低かった。Na値は初診が6病日までをピークに低くなっていた。心後遺症について、初診が7病日以内の12,928例を対象としたところ、後遺症を残した群(134.0±3.3)では、残さなかった群(135.0±3.1)に比べ有意にNa値が低かった。心後遺症に関するROC曲線によるNa値のカットオフ値は135以下であった(感度55%,
特異度58%)。
【結語】Na値は炎症の強さを反映しており、多因子の組み合わせで心後遺症の予測因子となりうるかもしれない.。
キーワード:全国調査、臨床検査値、冠動脈瘤 |
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川崎病患者のヘモグロビン値の観察
自治医大公衆衛生 大木いずみ 屋代真弓 上原里程 中村好一
埼玉県立大学 柳川 洋 |
【目的】川崎病患者の初診時ヘモグロビン値(Hb値)の分布を性、年齢階級別に明らかにし、急性期の心障害および1か月後の心後遺症との関係を明らかにすること。
【方法】第16回川崎病全国疫学調査から初診時のHb値の情報を得て、性、年齢階級別にその分布を観察した。また、急性期の心障害、1か月後の心後遺症の出現率とHb値の関係を観察した。さらに、急性期、1か月後の巨大瘤、瘤、拡大について同様の観察を行った。
【成績】4歳未満では、Hb値11〜12g/dlに患者の占める割合が最も高かったのに対し、4歳以上では12g/dl以上で高かった。Hb値と心障害、心後遺症出現率の関係をみると、ともにHb低値群(10g/dl未満)で高かった。心障害、後遺症別では、急性期、1か月後ともに巨大瘤、瘤、拡大の出現率がHb値の低い群(10g/dl未満)で高かった。
キーワード:川崎病、疫学、ヘモグロビン |
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川崎病の末梢血好中球に出現する中毒顆粒の臨床的意義
| 自衛隊札幌病院 徳富智明 竹下誠一郎 中谷圭吾 辻本 拓 川村陽一 関根勇夫 |
【背景】中毒顆粒(TG)は敗血症等の重症感染症の末梢血好中球細胞内に出現するが,川崎病(KD)急性期にも認められることを我々は既に報告している。
【目的】KD急性期の末梢血好中球に出現するTGの臨床的意義(特に重症度判定の因子になりうるかどうか)検討する。
【方法】過去10年間に防衛医大病院に7病日以内に入院したKD232例を対象に、治療前に同中央検査室に提出した末血像の結果を後方視的に検討した。
【結果】TG陽性群(n=83)は陰性群(n=149)に比較し,白血球数,好中球数,CRP値は有意に高く,逆にHct値とAlb値は低値を示し,さらに原田のスコア4項目以上を満たす確率と発症後6か月時の冠動脈病変残存率が高かった。
【結語及び考察】KD重症度判定において,好中球のTG陽性は原田のスコアに加えて有用な因子の1つになりうると考えられた。
キーワード:中毒顆粒、冠動脈病変、好中球 |
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