第17回川崎病全国調査成績の概要
自治医科大学公衆衛生学:○屋代真弓、中村好一 埼玉県立大学:柳川 洋 日本川崎病研究センター:川崎富作 |
川崎病疫学研究班は小児科を標榜する全国の病院(2,413か所)を2001年、2002年に受診した川崎病初診患者を対象に川崎病に関する第17回全国疫学調査を実施した。2003年6月末現在の回収率は64%、患者報告数は15,534人である。患者数は2001年7,406人、2002年8,128人であり、0-4歳人口10万対罹患率の増加傾向は著しく、2001年126.7、2002年139.1であった。男女比は1.35で3歳未満が67%を占めていた。診断は定型例84%、不定型例3%、容疑例13%であった。同胞例は1.2%、再発例は3.7%、心障害(急性期)は16.4%、心障害(後遺症)は5.1%にみられた。死亡例は2人(男2人、0.01%)であった。ガンマグロブリンの使用頻度は86.4%であった。新たに主要症状を調べた結果、発熱98%、眼球結膜充血93%、口唇口腔所見89%、不定形発疹88%、四肢末端の変化82%、頸部リンパ節腫脹69%の患者にみられた。(研究会では、最終集計結果を発表する予定) キーワード: 全国調査 疫学 罹患率 |
|
|
川崎病主要症状の出現状況(第17回川崎病全国調査結果から)
自治医科大学公衆衛生学: ○大木いずみ、上原里程、屋代真弓、中村好一、 埼玉県立大学: 柳川 洋 |
【目的】第17回川崎病全国調査(2003年6月末現在)で調査した主要症状の出現状況を性別、年齢階級別に明らかにする。また、診断の確実度別にも頻度分布を明らかにする。 【方法】第17回川崎病全国調査結果から、主要症状の出現頻度を年齢、性別、診断の確実度別に記述した。 【成績】すべての症状の出現頻度に大きな男女差は見られなかった。年齢階級別には発熱、眼球結膜充血、口唇・口腔所見、不定形発疹、四肢末端の変化は年齢階級間で大きな違いは見られなかったが、頸部リンパ節腫脹は1歳未満で50.6%、1歳以上5歳未満で72.2%、5歳以上で87.5%であった。診断別では、確実Aでは頸部リンパ節腫脹以外の症状は90%以上と高く、頸部リンパ節腫脹は74.0%にとどまった。確実Bおよび容疑例は、発熱が最も高く、その他の症状の頻度は最も低い頸部リンパ節腫脹まで開きが見られたが頻度の分布はどちらも同じような傾向であった。 キーワード: 全国調査 疫学 主要症状 |
|
|
川崎病患児の長期追跡研究(第6回追跡)
自治医科大学公衆衛生学: ○中村好一 埼玉県立大学:柳川 洋 日本川崎病研究センター:川崎富作 |
【目的】川崎病既往者の長期予後を明らかにする。 【方法】52病院を受診した川崎病患者で、第8回から第12回までの川崎病全国調査(1982年7月〜1992年12月の初診患者)で報告された患者を本研究のベースとした。2001年末日までの生存状況を住民基本台帳と戸籍により確認し、死亡者は死亡診断書により死因を確認した。人口動態統計をもとにしたこの集団の期待死亡数を計算し、実際の死亡数と比較した。 【結果】対象者6,576人(男:3760人、女:2816人)のうち、2001年末日までに29人(0.4%)の死亡が確認された。平均観察期間は14.6年であった。全体のSMRは1.15(95%CI:0.77-1.66)であった。急性期以降のSMRは0.87(0.54-1.32)であったが、男で心後遺症を持つ者のSMRは1.95(0.71-4.25)と、有意ではないものの上昇していた。循環器系の先天異常のSMRも2.91(0.80-7.46)と上昇していたが、悪性新生物による期待死亡数は3.0で、死亡率の上昇はみられなかった。 キーワード: 死亡率 長期追跡 人口動態統計 |
|
|
 |