川崎病後遺症による冠動脈瘤合併石灰化狭窄に対する Rotablator alone治療後の狭窄自然消退と長期予後について
千葉西総合病院心臓センター循環器科:○久保隆史、三角和雄、飯塚大介、板倉靖昌、芝山 弘 日赤医療センター小児科: 薗部友良 |
【背景】当院で施行しているバルーン、ステントを一切用いないIVUS下Rotablator alone治療後の遠隔期成績を報告する。 【対象および方法】Rotablator alone治療を施行した川崎病患者27名36病変(LMT:4、LAD:22、RCA:9、LCX:1 18.1±36歳;男22、女9)を対象とした。B/A比≧0.7または2.38mmBurrまでsize upし、内腔の改善をIVUSで確認した。 【結果】手技成功率、臨床的成功率はともに100%。平均入院日数は1泊2日で施行した13例を含め2.4日。平均14.5ヶ月間のF/U中、全再狭窄率8.3%、2.38mmburrまで使用した83%の症例で再狭窄率0%であった。41.7%でCAG、IVUS上狭窄の自然消退を認めた。新生冠動脈瘤は、狭窄を伴わない1例のみ(2.8%)、施行1年後に認めた。 【結語】Rotablator aloneは短期の入院(2日以内)で施行でき、手技成功率、臨床的成功率は極めて高く、また低い再狭窄率、新生冠動脈瘤合併率を示した。 (1)比較的大きいBurr(2.38mm)までのsize upでは、再狭窄は0%であった。 (2)メカニズムは不明であるが、約40%で施行後狭窄の自然消退を認めた。 |
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血行再建後12年を経た川崎病に伴う両側腸骨動脈瘤例
近畿大学小児科: ○篠原 徹、竹村 司 |
23歳6か月の男性。4か月時に川崎病に罹患、5か月時に心筋梗塞を併発した。2歳1か月時の初回心カテーテル検査で右冠状動脈の完全閉塞と左前下行枝の狭窄、および両側腸骨動脈瘤を認めた。その後、左前下行枝の狭窄が進行するため、7歳0か月時左内胸動脈を用いて冠状動脈バイパス手術を行った。一方、腸骨動脈瘤は血管造影やCT検査で継時的に追跡していたが、瘤出口部の狭窄が進行するため、11歳6か月時Y字グラフトによる血行再建を実施した。現在患者は、心エコーでFS値の低下や左室径の拡大、さらには僧帽弁逆流シグナルを見るが、血行再建部のMRI所見に問題はなく、元気に臨床検査技師として就業している。これまで腸骨動脈瘤に対する血行再建やその後の経過を明らかにした報告はきわめて少なく、同じような症例を追跡していく上での参考になると思われ報告した。 キーワード: 腸骨動脈瘤 血行再建 心筋梗塞 |
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川崎病発症から32年を経過して99%局所性狭窄に至った一例
国立循環病センター: ○津田悦子、井埜晴義、黒崎健一、越後茂之、小林順二郎、北村惣一郎 |
(症例)35歳 男性。3歳時に川崎病に罹患し、ステロイド治療を受け、約3ヶ月入院した。11歳時マラソン中に2回失神発作で倒れた。14歳時当院を受診した。選択的冠動脈造影(CAG)が施行され、左前下行枝(LAD)閉塞、右冠動脈(RCA)閉塞、左回旋枝(LCX)50%局所性狭窄(LS)、左冠動脈分岐部瘤と診断された。トレッドミル検査でV5のST低下、タリウム運動負荷心筋イメージングで心尖部に灌流欠損がみられた。15歳時、大伏在静脈(SVG)を用いてLADへの冠動脈バイパス術(CABG)が施行された。ワーファリンとアスピリンの投薬にて経過観察された。25歳時のCAGではLCX75%LSであった。30歳時に歩行時に胸部違和感を訴えた。CAGにてSVGグラフトの90%狭窄がみられ、ステントを用いたカテーテル治療が施行された。35歳時、歩行時の胸部違和感を再び訴えたため、CAGが施行された。LCX99%LS、鈍縁枝(OM)75%LSであった。手術適応があると判断され、re-CABG(右内胸動脈-LAD、左内胸動脈-OM、左内胸動脈-橈骨動脈-房室枝-後下行枝)が施行された。歩行時の胸部違和感は消失した。 (考察)川崎病発症から32年を経て、LCXは99%LSに至った。LSは約20年で有意狭窄に進行した。LSをもつ成人例においては経過観察が必要である。 キーワード: CABG 川崎病冠動脈障害 局所性狭窄 |
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