川崎病冠動脈描出におけるリアルタイム3Dエコーの有用性:冠動脈モデルによる検討
日本大学医学部小児科
宮下理夫 唐澤賢祐 阿部 修 谷口和夫 金丸 浩 鮎沢 衛 能登信孝
住友直方 岡田知雄 原田研介 |
【目的】リアルタイム3Dエコーによる川崎病冠動脈描出に関する有用性について、実験モデルを用いて検討した。
【方法】水槽内にゴム管で作成した冠動脈モデルをPHILIPS社のSONOS-7500を用いて,2Dエコー(2DE)とライブ3Dエコー(3DE)を行い,描出能を比較検討した。3DEの計測はTomTec
Imaging Systemsの解析ソフトを用いた。
【結果】冠動脈モデル描出範囲(長さ)は2DE よりも3DEの方が優れていた。冠動脈径(ゴム管の実測径)と計測値の一致率は2DE,3DEで差はなかった。
【考察】実験モデルにおける3DEは2DEに比べ描出能が優れていた。3次元的に走行する冠動脈の描出に関して、3DEは2DEに比べ1画像で広範囲に描出することが出来た。従来の2DEに加えて3DEを行うことで冠動脈スクリーニングにおける診断精度およびスループットを改善することが期待できる。
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川崎病における心機能障害はE/Eaからみると代償されている。
| 名古屋第二赤十字病院小児科 横山岳彦 岩佐充二 |
【目的】川崎病では、左室収縮能、拡張能の障害が報告されている。これらは、左房圧の上昇をきたすと考えられる。左室拡張早期血流速度(E)と拡張早期僧帽弁弁輪移動速度(Ea)の比(E/Ea)が左房圧に相関しているとの報告があるので川崎病急性期におけるE/Eaの変化を検討した。
【方法】対象は、当院に入院した川崎病のうちγグロブリン投与前と解熱時の心機能を検討した12例。超音波ドプラー法により左室流入血流速度、組織ドプラー法により僧帽弁弁輪移動速度をそれぞれ計測した。測定は入院時と14病日に行った。
【結果】Ea/Aaは入院時と14病日の間に、有意に増大した。E/Eaは有意な変化を認めなかった。しかし、BNPが413pg/mlの一例では、14病日にE/Eaの上昇を認めた。
【考察】急性期の心機能障害にも関わらず、左房圧は変化なく、代償されていると思われた。しかし、心負荷の高い例で回復期に、左房圧の上昇をきたす可能性が示された。
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遠隔期川崎病冠動脈障害における安静時タリウム・負荷テトロフォスミンDual-Isotope心筋SPECTの有用性
日本大学小児科
唐澤賢祐 阿部 修 宮下理夫 谷口和夫 金丸 浩 鮎沢 衛 住友直方 岡田知雄 原田研介
日本大学循環器科 依田俊一 |
【目的】川崎病冠動脈障害の遠隔期経過観察でタリウムおよびテクネシウム心筋血流製剤による負荷心筋SPECTが行われている。両者の利点を生かしたDual-Isotope心筋SPECTの有用性を検討した。
【方法】対象は川崎病既往の10例で年齢は19.3±7.2歳、8例に冠動脈造影で有意狭窄を認めた。方法は、安静時にタリウムを投与し15分後にタリウム安静時像を撮像した。その後、運動負荷時にテトロフォスミンを投与し0.5-1時間後に負荷像を撮像した。
【結果】全例で良好な画像が得られ、有意狭窄の8例で灌流欠損を認めた。核種投与から撮像までの時間および負荷時間を合計した所要時間は62.7±11.0分であった。
【考察】2回の撮像時間(18分/1回)を加えた検査の所要時間は約100分であり、従来の心筋SPECTに比べ大幅に検査時間を短縮できた。本法はタリウムによる心筋viability評価とテクネシウム製剤による良好な画質の負荷像を得ること、かつ短時間に検査を行うことができる。
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安静時血管径別FMD(flow-mediated vasodilatation)から見た川崎病冠動脈障害例の動脈硬化促進性
| 日本大学医学部小児科 能登信孝 宮下理夫 吉野弥生 原 光彦 岡田知雄 原田研介 |
| 巨大瘤を有する川崎病冠動脈障害20例(KD群:19.6±9.3歳)と年齢、性をマッチさせ冠危険因子のない健常20例(C群)に前腕駆血FMDおよびGTN0.3mg負荷を施行し、安静時血管径別(≧3.5mm<3.5mm)のFMD(%)、GTN(%)、血管径変化(DC)、内皮依存度(EFI:FMD/GTN)、AUC(area
under the curve)、血流増加%(IF%)を比較した。C群、KD群全体のFMD(%)は有意(p<0.01)にKD群で低値をとったが、他の指標に有意差はなかった。血管径別の検討では<3.5mmのFMD(%)に両群で差がなく、≧3.5mmのFMD(%)でKD群が有意(p=0.02)に低値をとった。KD群FMD7%未満の4例はいずれも≧3.5mmの若年成人例で、喫煙(1)、高脂血症(2)、家族性高脂血症(1)を有していたが、これら4例を除いたFMD(%)に両群で差はなかった。以上からKD例のFMD(%)低値は血管炎後の内皮障害より冠危険因子による内皮障害を主として反映すると考えられ、治療介入の症例選択にFMDは有用と考えられた。 |
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