ガンマグロブリン療法では投与量と効果は相関するか?
| 昭和大学横浜市北部病院 野中善治 曽我恭司 |
【目的】ガンマグロブリン療法で投与量と効果との相関性を検討
【方法】入院治療を行った川崎病90症例を対象としガンマグロブリンの投与量と治療効果(解熱効果を指標)を、種々の背景とともに検討する
【結果】ガンマグロブリンの投与量について体重比(GGBW比)、CRP値との比(CRPGG比)を求め、種々の背景因子との相関を見たところ、解熱反応が早期に見られた群ではGGBW比も、CRPGG比も相関は低く、逆に解熱不良群ではCRPGG比が低く、GGBW比が高い症例で安定した効果がみられた。使用開始病日では反応不良例で第4病日以前の開始例でCRPGG比の相関性が低かった。
【考察】GG療法が最小限度の投与量で行われる時代になったとしたら、治療前の重症度評価やこれらの指標を用い、GG大量療法を安全に施行するための一助となろう。
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IVIG療法後の血清IgG濃度と治療効果の検討
静岡県立こども病院感染免疫アレルギー科 小尾真喜子 後藤元宏 木村光明
静岡県立こども病院循環器科 小野安生 |
【目的】川崎病急性期治療としてのγ-グロブリン大量療法(IVIG)は、有効性の確立した治療法である。しかし、7-32%の範囲でIVIG不応例が存在し、その治療について一定のコンセンサスは得られていない。
【方法】今回われわれは、過去一年間に経験した川崎病12症例のIVIG療法後の血清IgG濃度と治療効果について検討した。
【結果】IVIG(2g/kg)1回で有効な症例の投与後のIgGは2500mg/dl以上。IVIG1回投与後でIgGが2000mg/dl以下のとき、2回目投与で有効なことがある。IVIG不応例のうち、1回目で2500mg/dl以上となっていた例では、追加投与でも無効だった。
【考察】IVIG療法後の血清IgG濃度は、IVIG不応例に対してIVIG追加投与を行うべきか、IVIG追加投与ではなく早期にステロイド療法などへの変更を検討するべきかの指標になると思われた。
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川崎病ガンマグロブリン療法(1g/kg/day投与)の解熱時間の検討 -スルホ化製剤とpH4酸性処理製剤との比較-
| 福岡大学小児科 城谷吾郎 米倉順孝 田中美紀 山口 覚 濱本邦洋 |
【目的】川崎病急性期の治療においてガンマグロブリンの製剤間の解熱効果の差についてスルホ化製剤とpH4酸性処理製剤の2剤間で比較検討する。
【方法】1999年3月から2004年1月までの川崎病113例中ガンマグロブリン1g/kg投与で解熱し得たのは47例であった。47例をスルホ化製剤投与群(22例)とpH4処理製剤投与群(25例)に分けて投与開始から解熱までに要する時間の比較検討を行った。
【結果】両群とも冠動脈病変出現率に差はなかった。解熱までの時間はスルホ化製剤群が平均12.7±5.5時間、pH4酸性処理群が11.3±3.7時間で、両群間に有意差はなかった。
【考察】スルホ化製剤は溶解後に100%完全型になるのに24時間かかるといわれており、pH4酸性処理製剤に比べて解熱までの時間が長くかかるのではないかと予測していた。しかし、今回の検討では解熱までの時間に製剤間での有意差はなく、スルホ化製剤もpH4酸性処理製剤と同様に溶解後比較的早期に川崎病に対する活性を持っていると考えられる。
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不全型川崎病におけるγーグロブリン(γーglb)製剤投与前後の発熱期間と 冠動脈病変との関係
東京都立墨東病院小児科
三沢正弘 大塚正弘 関 一郎 知念詩乃 福原淳示 西口康介 玉木久光
荷見博樹 大森多恵 伊藤昌弘 |
【目的】不全型川崎病のγーglb製剤投与前後の発熱期間と冠動脈病変との関連を明らかにする。
【方法】1994年1月から2001年12月に当科を受診した不全型川崎病39例を対象とした。主要症状4項目以下を認めた症例を不全型とした。心合併症なし(A群:28例)、一過性心合併症あり(B群:9例)、心後遺症あり(C群:2例)に分類し、全発熱期間とγーglb製剤投与前後の発熱期間について検討した。
【結果】発熱期間とγーglb製剤投与後発熱期間は、A群(5.9±2.6日、1.0±0.9日)、B群(8.9±3.6日、4.3±3.3日)、C群(6.0±4.2日、2.0日(C群の1例はγーglb製剤投与前に解熱))であった。いずれも各群間で有意差を認めなかった。
【考察】不全型川崎病では、発熱期間とγーglb製剤投与後発熱期間が短期間であっても、心後遺症の可能性を考えて経過を観察する必要があると思われた。
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