名古屋市川崎病検診にみる「川崎病急性期カード」の有用性
社会保険中京病院小児循環器科 松島正氣 西川 浩 加藤太一 牛田 肇
あいち小児保健医療総合保険センター小児科 長嶋正實
愛知医大小児科 馬場礼三
名城病院小児科 小川貴久
名古屋市学校医会 |
【目的】名古屋市川崎病検診は22年間行ってきているが、最近は問診表を元に心エコーなどの三次検診受診者を限定している。この問診表の信頼度を検討し、川崎病急性期カードの有用性を検討する。 【方法】最近3年間に名古屋市川崎病検診の対象になった児童で、3病院を急性期等に受診したと書いた116例中95例を対象に、問診表とカルテとを照合し行った。
【結果】治療を受けた年齢、受けた病院、受けた検査の正答率は高かった。受けた治療の正答率は年とともに低下傾向であり、「定期健診不要」の誤答率は80%と高かった。「心臓障害あり」の誤答率:問診表ではないか不明と書いてあったが、カルテでは一時的または継続的心臓障害があった判明した率は42,2%と高率であった。これらは急性期カードを利用することにより補われると思われた。
【結語】川崎病既往児の学校での管理を正確に行うため、「川崎病急性期カード」の使用は有用であると思われる。 |
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川崎病既往を有する成人女性に対する意識調査 〜妊娠・出産を中心に〜
広島市立広島市民病院小児循環器科 木口久子 鎌田政博 中川直美
国立病院機構岩国医療センター小児科 高田啓介 |
【背景】川崎病既往をもつ女性が出産可能年齢となってきている。
【目的】川崎病既往をもつ成人女性の妊娠・出産に対する意識を知ること。
【対象・方法】当院で急性期治療を受け、第1〜9回川崎病全国調査に登録されていた136例、急性期以後他院より紹介された4例、計140名に対して電話によるアンケート調査を試みた。
【結果】連絡先不明が多く、実際に回答が得られたのは冠動脈病変を伴った6例を含む21例であった。出産経験例は6例(冠動脈病変合併3例)で、全例母子ともに無事であった。冠動脈瘤が残存していた2例中1例では、出産前にアスピリンを中止、他の1例ではアスピリンをヘパリンに変更してコントロールされていた。妊娠・出産に対する不安は心後遺症の有無に関わらずまちまちであった。
【結語】川崎病罹患時の正しい情報を有していない症例は少なくなく、患者自身に対する啓蒙、川崎病手帳の活用など、長期フォローアップの方法について見直す必要がある。
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川崎病による冠動脈障害をもつ患者の出産について
国立循環器病センター小児科 津田悦子 黒嵜健一 塚野真也 越後茂之
国立循環器周産期科 石原由紀 川俣和弥 千葉喜英 |
| 川崎病による冠動脈障害をもつ患者の出産9症例(11分娩)について検討した。3例は冠動脈バイパス手術を受けていた。冠動脈障害は75%以上の局所性狭窄(LS)+巨大瘤は2例、50%LS+巨大瘤は1例、50%LS+拡大3例、一枝閉塞1例、巨大瘤は2例であった。9例のうち1例は左心室駆出率の低下があった。全例妊娠前には有意な心筋虚血はないと診断していた。1例は妊娠後期母体の自覚症状の増悪のため選択的帝王切開で、他の8例は経膣分娩で、うち7例は硬膜外麻酔下に出産した。内服薬は3例がアスピリン81mgで、1例は硝酸イソソルビドであった。1例は妊娠23週超未熟児で、1例は33週未熟児で、他の9例は満期産であった。母体の心事故はみられなかった。 |
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青年期に達した川崎病既往者の健康関連QOL〜SF-36を用いて〜
久留米大学小児科 牟田広実 江上公康 菅原洋子 家村素史 松石豊次郎
北里大学小児科 石井正浩 |
【目的】青年期に達した川崎病罹患者の健康関連QOLについて検討すること。
【方法】当院に受診歴のある16歳以上でかつ川崎病罹患後5年以上経過した624人に、SF-36日本語版を郵送し調査した。SF-36は、8つの下位尺度[身体機能、日常役割機能(身体)、日常役割機能(精神)、全体的健康感、社会生活機能、体の痛み、活力、心の健康]により構成される健康関連QOLの包括的尺度であり、性別・年代別の国民標準値と比較することができる。心後遺症については診療記録をレビューした。心後遺症については、なし、退縮、冠動脈瘤残存、巨大冠動脈瘤・心筋梗塞既往あり、に分類し解析した。
【結果】624人中377人に郵送可能であった。うち245人より回答を得た(回答率 65%)。各群とも、日常役割機能(精神)のスコアが低かった。その他は、国民標準値と差はみられなかった。
【考察】青年期に達した川崎病既往者は、後遺症の有無にかかわらず、仕事やふだんの活動をした時に心理的な理由で問題があることが多く、今後これらの原因について検討が必要と思われた。 |
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