The Final Frontiers in Interventional Cardiology〜
Left Main Diseases,Bifurcated Lesion & Prediction of InfarctRelated Lesion〜
我妻賢司 (東邦大学医療センター大森病院 心血管インターベンション室) Kenji Wagatsuma (Toho
University Medical Center Omori Hospital) |
| 1977年9月スイスのチューリッヒでGruentzigにより初めて左前下行枝の狭窄病変にバルーンによる経皮的冠動脈形成術が行われて今年30周年を迎える。この間バルーン形成術の大きな問題点であった急性期合併症、遠隔期再狭窄そして拡張不能病変の存在を克服すべく1990年代初めに当時”New device”と呼ばれたレーザー血管形成術、アテレクトミーそして冠動脈ステントが相次いで登場した。特に冠動脈ステントは急性期合併症の原因となる急性冠閉塞について、その主要な機序である冠動脈解離を修復し、さらに遠隔期再狭窄を軽減することが明らかとなり冠動脈インターベンション治療の中心となっていった。しかしながら冠動脈ステントはバルーンに比し再狭窄を軽減したものの20%の症例に依然として再狭窄を認め、バルーンによる再治療を行っても一部の症例では再狭窄を繰り返すこともあり、その後新たな問題として立ちはだかることとなった。再狭窄の機序として拡張により伸展した血管全体が元に戻る現象である収縮性リモデリング、さらに、損傷した冠動脈の修復機転として中膜由来平滑筋細胞が遊走、増殖することによる新生内膜の過形成が挙げられる。金属の支えによりリモデリングを防ぐステントは再狭窄の機序のほとんどが新生内膜であることから、平滑筋細胞の増殖を防ぐ薬物をステント表面にコーティングした薬物溶出ステント(drug-eluting stent: DES)が開発され2004年に本邦においても導入された。現在このDES全盛の時代であるがその一方でステント表面の内皮化が遅延することに伴う遅発性ステント血栓症の問題がクローズアップされ海外ではDESの使用率が一時期より減少を認めている国もある。ステント血栓症という問題を抱えながらも大きな課題であったステント再狭窄がDESにより解決されつつある現在、冠動脈インターベンション領域における残された主要な課題として慢性完全閉塞(CTO)病変、分岐部病変そして左主幹部(LMT)病変をいかに治療するか、そして心筋梗塞に至る梗塞責任病変を発症前に予見できないかということが挙げられる。本セミナーでは冠動脈インターベンションの歴史を振り返りその発展と現在における問題点について提示し、CTO、分岐部、LMT病変に対する新たな治療技術、New imaging modalityによる不安定プラーク同定の試みを含め今後の展望について言及したい。
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