川崎病に関する相談事業

 当センターでは、所長の川崎富作理事長が川崎病に関する相談をお受けしております。(無料)電話、Faxまたは手紙等でご相談をお寄せください。(月曜日〜金曜日:午前10時〜午後4時:Tel03-5256-1121・Fax03-5256-1124〒101-0041東京都千代田区神田須田町1−1−1久保キクビル6階)
 この事業をはじめて約10年の間に寄せられた相談の総件数は1000件になろうとしています。下記は平成12年4月1日から平成13年3月31日までの1年間に寄せられたご相談をまとめたものです。

 平成2年9月、任意団体として発足した川崎病研究情報センターであるが、今日まで一貫して川崎病の子供をもつ親をはじめ、医師、ナースその他の人々の悩み、疑問などの相談事業として、電話を中心に手紙、ファックスによる無料相談を継続して来た。この度記録を集計してみると、平成11年4月1日から平成12年3月31日までの1年間に117件であった。そして、平成12年4月1日から平成13年3月31日までの1年間では新規に105件の相談を受けていた。
 月別にみると左の表のようになる。また同じ相談者からの複数回以上の相談例も21例あり、またセカンド・オピニオン(もう一つの意見)の必要のあった例は6例でいずれも川崎病の専門医に宛てた紹介状を同封して相談者の自宅に郵送し、その紹介状を持って受診してもらった。

 地域別にみると東京近辺からが一番多く、下の表のように全国から相談を受けている。
 外国からの相談はイギリス1件(ロンドン)、アメリカ2件(ロスアンゼルスとオークランド)、イスラエル1件(エルサレム)、イタリア1件(ペルージャ)計5件であった。このうちの2件について略記すると、

1. イスラエルからはエルサレム在住の1歳1ヶ月日本人男児が平成12年7月25日に発熱し、高熱が約10日間続いた。この間に川崎病の主症状が殆ど出現したが、イスラエルの主治医はウイルス性と診断し、γ-gl(ガンマーグロブリン)もアスピリンも投与していなかった。父親から8月8日に電話で相談をされたので、それは川崎病に間違いないと返事したところ、翌日主治医から電話があり、心エコーで冠動脈が少し拡大しているが、熱も下がっているし今からでもγ-glを投与するほうがよいかと聞いてきたので、もうγ-glは不要でアスピリンのみでよいと指示した。その後2回その医師から電話があり、冠動脈拡大が正常になったと報告してきた。

2. イタリアの医師からはメールで今年3月7日に連絡があり、2歳の自分の息子が2月25日から発熱し28日に主要症状が出たので川崎病を疑い、心エコーを実施したが異常なし、夕方からγ-gl 2g/kg/12時間で実施、3月1日と2日は高熱が続いたが3日より下熱した。また4日の心エコーは異常なし。自分の診断治療は正しいかどうか、今後どうしたらよいかとの相談であった。アスピリンを続けながら10日間隔で後2回心エコーを行いその結果を知らせるよう答えた。

 更に相談者の入院した病院を一般病院と大学病院に分けると、一般病院への入院が圧倒的に多いが、入院していない例も8件あった。このことは川崎病が稀でないポピュラーな疾患であることを意味していると思われる。

 この1年間に死亡例が1例センターに報告された。このお子さんは生後5ヶ月で発症し、某大学病院でγ-gl大量療法を受けたが両側の巨大冠動脈瘤が残り発病5ヶ月後に心不全で亡くなった。我々の最終目標はこのような不幸な出来事を“ゼロにすること”であると改めて肝に銘じた次第である。
 次に当センター開設以来11年間に総相談件数が830件以上に達したので、住所の判っている540件につき、左のようなアンケート調査を往復葉書で行った。このうち90件は転居先不明で返送されてきたので、結局450件中141件(31%)から回答があった。

 内訳は懇談会出席希望123件と直接面談希望21件であった。地域別に分けると前者は北海道1、東北3、関東75、信越、北陸5、東海9、近畿15、中国5、四国3、九州7で、後者は北海道2、東北0、関東12、信越、北陸0、東海2、近畿2、中国1、四国1、九州1と全国に跨っていた。これらの希望者には当センターの平成13年度事業の一つとして、「川崎病の子供をもつ親の会」第20回総会記念事業の“21世紀川崎病全国講演キャラバン”とタイアップして、可能な限り希望に沿うよう企画立案する予定である。(川崎富作)
 
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